意外と「持ち家」の人は金利に関心

住宅ローン金利といえばこれからマイホームを買う人が注目していると思われますが、実態はどうなのでしょうか。調査は三井住友信託銀行株式会社の調査研究機関である三井住友トラスト・資産のミライ研究所が全国の18歳~69歳の1万948人に「今後の住宅ローン金利の動向に対する考え」を質問し、回答結果を居住形態別に集計。

結果、住宅ローン金利の動向に何らかの見解がある(=「現状よりも上がると思う」+「変わらないと思う」+「現状よりも下がると思う」)と回答した人は「持ち家」が53%と最多。逆にそもそも住宅ローン金利に「関心がない」と回答した人は「その他(実家に同居など)」が29.1%と最多でした。

実家に同居だと住宅ローンは親が返済している、あるいは既に完済済みというケースが多いでしょうから、「関心がない」人が多いという結果は予想どおりといったところ。一方で既に家を買ってしまっているのに「関心が高い」人が多いのは意外だと思う人もいるのでは。 

出所:三井住友トラスト・資産のミライ研究所 「住まいと資産形成に関する意識と実態調査」(2024年)

住宅ローン利用者の9割以上が金利に関心

「持ち家」の人が住宅ローン金利に関心を持つ背景には何かありそうです。調査では、前問で住居形態が「持ち家」の人の回答結果を住宅ローン利用有無別に集計。

結果、住宅ローンを「利用している(返済中)」人の71.3%が住宅ローン金利の動向に何らかの見解があると回答。住宅ローンを「利用していた(返済完了)」「利用していない」「その他(相続・譲渡などで持ち家を保有)」)に比べて断トツに高い割合です。

逆に住宅ローン金利の動向にそもそも「関心がない」という回答は、住宅ローンを「利用している(返済中)」人がわずか2.9%に対し、「利用していない」「その他(相続・譲渡などで持ち家を保有)」ではそれぞれ27.3%、26.4%に達しました。

同じ「持ち家」でも、住宅ローン利用者のほうが住宅ローン金利に関心があるという結果に。既に住宅ローンを契約しているのになぜなのでしょうか。

出所:三井住友トラスト・資産のミライ研究所 「住まいと資産形成に関する意識と実態調査」(2024年)