国民年金だけでは半月分の生活費も賄えない
私たちが普段「年金」と呼ぶのは、20歳以上60歳未満の全国民が加入対象の国民年金と、主に企業などに勤めている人が加入対象の厚生年金。いわゆる公的年金がメインです。そのうちフリーランスが加入できるのは国民年金だけなので、会社員に比べると老後資金の確保がより切実な問題かも。フリーランスのみなさんは今の国民年金についてどう考えているのでしょうか。
調査は、GMOクリエイターズネットワーク株式会社が運営するフリーランスに特化した金融支援サービスのユーザーを対象に、年金に対する現在の気持ちを質問。結果、不安を感じる(=「不安を感じる」+「やや不安を感じる」)と回答した人が50.3%と半数を超えました。
具体的にどのあたりに不安を感じるのでしょうか。調査結果では、「将来支給される年金額では足りない」と回答した人が75.6%と最多。2024年4月分の国民年金の場合、満額でもらえるのは月6万8000円。政府の統計では、2024年4月~6月の単身世帯の1カ月の消費支出は15万8000円。たしかに国民年金だけでは半月も生活できません。
次いで多かったのが「年金財政が維持できるのか不安」「この先、どんな制度変更があるのかわからない」と回答した人でそれぞれ51.9%、46.3%。もともと現役世代が払う保険料を「仕送り」のような形で高齢世代の年金に充当するのが今の年金の考え方。しかし少子高齢化で、年金をもらう高齢世代が増え、保険料を支払う現役世代が減れば、将来の年金財政は悪化するでしょうし、制度を維持できたとしても将来の年金減は避けられなさそうです。実際、今年行われた政府による年金の財政検証では、この先100年にわたって年金制度を維持するには2057年度の年金額が現在の2割減となるという試算も。