【FANG+指数のメリット】S&P500をしのぐ圧倒的な成長率

FANG+指数には、同指数に連動する投資成果を目指す投資信託を通じて投資を行います。そのメリットは、圧倒的な成長率です。世界を席巻するビッグテック企業で組成されていることから、FANG+指数のトータルリターンは過去5年で約334%、この1年間でも約43%も上昇しています。

この上昇率はアメリカの代表的な株価指数であるS&P500やナスダック総合指数、ナスダック100、ダウ平均株価をもしのぐ勢いです。米国株を対象としたインデックスファンドへの投資といえば、S&P500やナスダック100をイメージしますが、FANG+指数にはこれらを上回るパフォーマンスを期待することができます。米国の少数精鋭企業に集中投資したい人にとって、FANG+指数に連動する投資信託は、購入を検討する余地が大いにあります。

【FANG+指数のデメリット】分散が効かず価格変動が激しい

一方、FANG+指数で限られた銘柄に集中投資するのはデメリットとも捉えられます。S&P500は500銘柄、ナスダック100は100銘柄で組成されていることに対して、FANG+指数は現状、10銘柄。1銘柄の株価変動が指数全体に及ぼす影響は大きく、価格の変動はどうしても激しくなりがちです。

また、FANG+指数を構成する銘柄のセクターは「情報技術」「コミュニケーション・サービス」「一般消費財」で占められます。業種・業界の分散という点で弱く、好景気の時は大きな成長が期待できる反面、景気の後退局面では構成銘柄すべてが株価下落し指数にも連動します。

投資の基本は分散とされますが、FANG+指数はその点で、他の株価指数に比べると弱さが否めません。テック企業に興味があり、ある程度のリスクを許容できる人に向いた投資対象といえるでしょう。また、FANG+指数に含まれるのは、短期的ではなく長期的な成長が期待される企業群です。短期的な値動きを気にせず、長期的に投資する人に向いています。