賃上げが追いつかない! 物価と賃金で半端ないギャップ

まずはインフレから。調査はリサーチ&マーケティング支援を行う株式会社ネオマーケティングが全国の20歳以上の男女1000人を対象に、直近1年程度の物価と賃金について聞きました。同調査によれば、物価の上昇を感じている人(「とても上がっていると思う」「まあ上がっていると思う」の合算)は全体の95%と圧倒的な結果に。

それに対し賃金の上昇を感じていない人(「あまり上がっていると思わない」「全く上がっていると思わない」の合算)は75.7%と、物価とは正反対の結果でした。賃上げがインフレに追いつかないという報道が相次いでいますが、改めてその実態を裏付ける結果となっています。

図表1 直近1年程度で、物価・賃金の上昇を感じるか

出典:ネオマーケティング 「マイナス金利に関する調査」

値上げが続くあの費用が節約トップ! 節約上位には意外な費用も

具体的にどんな費用でインフレの影響が出ているのでしょうか。調査によれば、以前より支出が増えた費用の1位は「食費」で71.3%と断トツ。もともと日本の食料自給率はわずか38%。多くの食料を海外から調達しないといけないため、昨今の円安の影響を受けやすいことが背景にありそうです。2位「光熱費」、3位「交通費」は、いずれも発電や輸送で燃料をたくさん使うことから、燃料価格高騰の影響を受けていると見込まれます。

また、以前より支出を控えている費用の1位は、こちらも食費。定番の節約ネタとして取り上げられることが多く、度重なる支出増を受けて何らかの対策を迫られているのかもしれません。

一方で2位「衣服費」、3位「飲食費」は支出増とは異なる顔ぶれ。他にも支出がそれほど増えていない「娯楽費」「趣味・嗜好品費」が比較的高い割合です。節約すると生活に支障が出やすい光熱費や交通費に比べて、これらの費用は出費をコントロールしやすいことが理由かもしれません。

図表2 家庭で以前より支出が増えた・支出を控えている項目

出典:ネオマーケティング 「マイナス金利に関する調査」