上司が部下を支援する新時代のリーダーシップ

図表⑥ 支配型リーダーシップとサーバントリーダーシップとの比較

出所:第一生命経済研究所

サーバントリーダーシップは従来の支配型リーダーシップと比べて部下の裁量が多い点が特徴です。部下を管理するのではなく支援する、自主性を重んじる、恐怖政治で支配するのではなく信頼関係を築くことが大切にされます。説明や指示中心ではなく、部下の話を傾聴する、失敗を罰するのではなく、失敗からともに学ぶというサーバントリーダーシップは新時代のマネジメントスタイルとして期待されます。

「サーバントリーダーシップに関する調査を実際に行ったところ、上司の支援行動が部下のワーク・エンゲージメント、組織コミットメントに優位に影響を及ぼす結果を得ました」と効果的なリーダーシップであることを実感している髙宮氏。

一方で、従来の管理主義、部下の裁量権が過小なマネジメントは逆効果であることも明らかになりつつあります。

上司の支援行動とサーバントリーダーシップを組み合わせることで職場の従業員エンゲージメントはさらに高まります。一定の裁量権を付与しつつ、上司が部下を支援する、前向きな気づきを与えるコーチングを意識した新たなマネージャー像。新時代のマネジメントには柔軟な対応力とともに、信頼して伴走するというウェルビーイングな関係づくりが望まれます。

連載:今と未来のために知っておきたい「お金と幸せ」のウェルビーイングな関係
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第2回 実は上がっている?「日本の幸福度」―世界幸福度ランキングからひも解く「お金と幸せ」のシンプルな解決策 

第3回 今と未来のために知っておきたい「お金と幸せ」のウェルビーイングな関係