さて、バークシャーの株主総会に来る人達は、なにも株式投資で成功する方法を知るためだけに来ているわけではありません。
実は、もっと深いところで、よい人生を送るためにはどうしたらいいか、人間としてどうしたら世の中の役に立てるか、というような人間の“本源”に関わることを、バフェットから知りたいと思って来ている人の方が多いのです。そのような質問に答えるバフェットの言葉を紹介しましょう。
4.人間がいくつになっても複利効果を発揮し続けるのに必要なこと
バフェットはこういいます。
「幸運が来た時にそれを逃さないことだ。また失敗しても、それを乗り越え、進み続けることだ」
バフェットは30兆円の投資資金を抱え、周りからまだ買わないのかとプレッシャーを感じながらも、じっとチャンスが来るのを待っています。辛抱強く、待ち続けているのです。バフェットは我慢(Patience)が肝心といっています。そして自身がいうように、たくさんの失敗をしていますが、それを引きずらずに、むしろそれを糧にして、進み続けているのです。こういう取り組み方は、大いに私たちの気持ちの持ちよう、人生の生き方につながってくるといえるでしょう。
5.充実した人生を送るためには、よき“ヒーロー”を見つけること
この質問に絡んで、バフェットがいったことはこうです。
「よきヒーローを見つけろ。自分にとってのヒーローは、その人が成し遂げたことを見てのヒーローではない。自身がこうなりたいと願う人物だ。そしてその人をまねればよいスタートを切れる。それはお金のことを言っているのではなく、よい人生を送ることだ。できるだけ早く、自分がやりたいことを見つけ、それを続けること。すぐ見つかることもあれば、見つからないこともある。ただ、見つけ続けよう。そして、誰でもできることで心がけるべきことがある。それは人に親切にすること。そうすれば世界はもっと良くなる」
このような言葉を聞いていると、先が開けてくるようで、すがすがしくなってきます。