NISA口座開設件数は旧制度に比べ、約3倍に急増
NISAの制度見直しが行われて3カ月が経過しました。
通称「新NISA」の内容については、すでにさまざまなメディアなどを通じて報じられているので、ここで詳しくは説明しません。
ただ一般NISA、つみたてNISAという旧制度でのNISAに比べ、1月からスタートしたNISAは、非課税枠が大幅に拡大したのと同時に、制度の恒久化、非課税期間の無期限化が実現しました。1人1800万円の非課税枠は非常に大きく、関心が高まるのは当然でしょう。1人1800万円であれば、夫婦で3600万円の非課税枠を確保できます。2人以上世帯における平均的な貯蓄額から考えれば、金融資産を株式や投資信託に集中させることによって、大半の保有金融資産から生じる運用収益が非課税になるのです。
日本証券業協会は3月、「NISA口座の開設・利用状況(証券会社10社・2024年2月末現在)」の数字を公表しました。それによると、2月末時点における証券会社10社(大手5社・インターネット5社)の口座数は約1400万口座でした。
では、実際に新NISAがスタートしたことによって、NISAに対する関心度、実際の利用状況はどのように変わったのでしょうか。
まずNISAの口座開設件数ですが、2023年1-3月にお1カ月平均が18万件だったのに対し、2024年2月のそれは53万件に増加しました。約3倍に増えているのです。これだけでもNISAの制度改正によって、個人の資産運用に対する姿勢が大きく変わってきたことが分かります。