つみたてNISAやiDeCoでできる手軽な投資先としてなじみ深い投資信託。最近は低コストのインデックス型ファンドが注目を浴びているが、投資信託の“メーカー”と“売り手”に注目のファンドを聞いてみると、並ぶファンドの顔ぶれは違ってくる。
投資信託業界誌「Ma-Do(マ・ドゥ)」によるアンケート記事、国内外の主要な運用会社が選出する「注目すべき自社のファンド」に対して、投資信託を販売する銀行、証券マンから寄せられたコメントとともに、最も彼らの関心を集めたファンド上位5位を紹介する。
業界誌が聞いた「注目のファンド」トップ5
2019年11月発行の「Ma-Do」誌上に掲載された11ファンドのうち、2019年12月に同誌読者である投資信託販売会社の社員・アドバイザーに行ったアンケートで、「関心がある」との得票数が多かったファンドは以下の6本となった。
2019年12月は、いわゆる“コロナ・ショック”が起こる前。とはいえ、米国市場を中心に数年好調を保っていた相場環境がいつまで続くか不透明な要素も多かった時期だった。そうした中、投資信託を扱うプロたちはどんな点に注目したのか、5位のファンドから、寄せられたコメントを見ていこう。
5位(同率)アジア好利回りリート・ファンド
三井住友DSアセットマネジメント
ファンドの特徴
・アジア・オセアニアREITの相対的な利回りの高さ、業績の安定性に着目
・経済成長による不動産市場の成長成果の享受を目指す
・シンガポール、香港と現地に根差した調査力を活用
アジア・オセアニア地域の不動産投信(REIT)に投資するファンド。シンガポール・香港への投資比率が高く、先進国と比較すれば当然、値動き幅は大きくなる傾向にあるが、成長の伸びしろも大きく、長期的な投資提案に活用したいという意見が寄せられた。
5位(同率)JPMベスト・インカム
J.P.モルガン・アセット・マネジメント
ファンドの特徴
・5年以上の実績を持つ、インカム資産に投資
・2019年初から9月末までで9.9%のリターン(毎月決算型)
・為替ヘッジを行い、2700超の銘柄に分散投資。安定的な資産形成を目指す
収益の源泉を債券の利息や株式の配当金などのインカムゲインに着目したファンド。大きな値上がりよりも、分散や為替ヘッジにより中長期的に収益を目指す方針や、良好なパフォーマンスに関心が集まった。長期的な運用実績を有している点も大きな魅力の1つ、という声も。