皆さんは持ち家派でしょうか、それとも賃貸派でしょうか。
これは、多くの人にとって身近な神学論争というか、水掛け論のようなもので、最終的には個々人のライフスタイルや、家というものに対する考え方次第なので、どちらが正しいかを結論付けることはできませんし、今後もこの問い掛けは、事あるごとに繰り返されていくのでしょう。
賃料上昇傾向が顕著な“あるタイプ”の居室
三井住友トラスト基礎研究所が発表した「賃貸マンション市場レポート」によると、賃貸マンションの賃料が上昇傾向にあるということです。
同レポートでは、三井住友トラスト基礎研究所がアットホーム株式会社と共同で開発・提供している「マンション賃料インデックス」をベースにして、賃貸マンションの動向を分析しています。
それによると、2023年第3四半期の賃料指数は、東京23区で前年同期比+3.54%、2019年同期比で+4.67%となりました。2020年から2023年5月までのコロナ禍における行動制限の中で、特に東京23区の賃料インデックスは調整しましたが、その調整分を回復したうえに、さらに上昇する見込みです。
他の大都市圏では、大阪市の2023年第3四半期が前年同月比+2.62%で、2019年同期比が+9.09%と、大きく伸びています。
このように賃貸マンションの賃料が上昇傾向をたどる中、もう1つの特徴として同レポートが指摘しているのは、従来の賃貸マンション市場ではウエイトが比較的小さかった、ファミリータイプ(住戸面積60~100㎡)やコンパクトタイプ(住戸面積30~60㎡)といった、住戸面積の大きな居室の賃料上昇が顕著に見られるということです。