定年後の“第二の人生”の期間が徐々に長くなった現代。定年前後で判断すべき選択一つひとつの重要度が増しています。

話題の書籍『知っている人だけが得をする 定年前後のお金の選択』では、老後の不安を解消して“第二の人生”を輝かせる「損をしない選択肢」について、ファイナンシャルプランナーの森田悦子氏が解説。今回は、本書冒頭の「はじめに」、第4章「金融資産などの運用と“手仕舞い”の知恵」の一部を特別に公開します。(全4回)

●第2回:値下がりしても落ち込む必要ナシ! 積み立て投資の持つ“圧倒的な”魅力

※本稿は、森田悦子著『知っている人だけが得をする 定年前後のお金の選択』(青春出版社)の一部を再編集したものです。

今から始めるならiDeCo? それともNISA?

A:運用できる期間と受けられる控除の額で選びましょう

「老後2000万円問題」が注目を集めてから、NISA(少額投資非課税制度)とiDeCo(個人型確定拠出年金)、二つのキーワードが注目を集めるようになりました。これらのしくみを使って老後資金をつくろうと口座を開設する人が急増したのです。

NISAとiDeCoはいずれも、通常の証券口座を使う場合より有利な税制で投資ができるしくみです。本来なら投資で得た利益には約20%課税されるので手もとに残るのは8割程度になりますが、これらのしくみを使うなら課税されずに運用を継続できます。

投資をしていると利益がさらに利益を生む複利効果も期待できるので、長く続けるほど非課税で運用できるメリットは大きくなります。