これからのライフイベントをどう乗り越えるか、そして老後までにいくら貯めたら安心か――。こうした不安を乗り越えるためには、これから始まる新NISAなどの制度を活用しながら、自分だけのライフプランを見極める必要があります。

話題の書籍『ライフプランから考えるお金の増やし方』では、目指すライフプランに合う「堅実なお金の増やし方」や具体的な対策について、ファイナンシャルプランナーの大竹のり子氏が解説。今回は本書序章「お金に困らない人生を実現しよう」、第1章「あなたの人生に必要なお金はいくら?」の一部を特別に公開します。(全3回)

※本稿は、大竹のり子著『ライフプランから考えるお金の増やし方』(ナツメ出版)の一部を再編集したものです。

人生を自由にデザインしよう

昨今、「人生100年時代」という言葉をよく見かけるようになりました。

学校を卒業したら就職して、年頃になったら結婚して、マイホームを購入し、子どもを育て、定年退職したら悠々自適の年金生活という、多くの人に共通するライフコースが存在したのはもはや昔の話。今は、働き方も、家族のあり方も、人生に対する価値観も多様化しています。

厚生労働省「第23回生命表(完全生命表)」をもとに作成

加えて日本は世界に誇る長寿大国。厚生労働省(2021年)のデータによれば、日本人の平均寿命は男性が81.47歳、女性が87.57歳。男女ともに世界一の水準となっています。私たちに残された人生は、あと50年以上あるかもしれません。

ちなみに、健康上の問題で日常が制限されずに生活できる期間を指す「健康寿命」。厚生労働省(2019年)のデータによると男性は72.68歳、女性は75.38歳で、平均寿命との差が男性は約9年、女性は約12年あります。

この差をどう埋めるかが個人にとっても社会にとっても課題といえます。

「人生100 年時代」の自分の人生を、どんなふうにデザインするかはあなた次第。せっかくなら漫然と日々を過ごすだけではなく自分らしい人生を実現しませんか。