——続いて、2023年7月~9月のDCファンドの状況について教えてください。

ここではDCファンドの資金流出入動向について確認します。まずは図3グラフをご確認ください。7月の資金流出入額は634億円の流入超、8月は636億円の流入超、9月は632億円の流入超となりました。ほぼ同水準の資金が安定的に流入しています。この3カ月間では加入者によるスイッチングや現金化の動きがみられなかったことから着実に資金が流入したものとみられます。

図3 ファンド分類別 月間流出入額推移(DC専用ファンド) 拡大図表示

※公社債投信等を除くDC専用ファンド 出所:三菱アセット・ブレインズ

次に図4のグラフをご覧ください。直近6カ月の資金流出入額の累積は、外国株式型が1300億円、複合資産型が1200億円、国内株式型が540億円となっています。

外国株式型への人気が高まる一方で、複合資産型は安定した運用を志向する加入者から支持を集めているようです。また、最近の傾向として、国内株式型への流入も顕著です。過去の流入状況を見ても分かるように、国内株式型は流出に転じる月もありましたが、ここ数カ月で潮目が変わりつつあります。国内の投資家による日本株の再評価が徐々にですが、始まっているのかもしれません。この勢いが持続するか今後注目です。

図4 ファンド分類別 月間流出入額推移(DC専用ファンド)直近6カ月  拡大図表示


※公社債投信等を除くDC専用ファンド 出所:三菱アセット・ブレインズ