自社株買いで初の株主還元を実施 配当はいつ?

ルネサスエレクトロニクスは2022年4月、設立以来で初の株主還元として自社株買いを実施しました。2023年2月にも好調な業績を背景に自社株買いに踏み切っています。

ただしこれらは主に筆頭株主の産業革新機構(INCJ)からの取得を目指したもので、買い取り価格はいずれも直近の株価より安く設定されました。したがって一般の投資家の応募は少なかったとみられます。

いずれにせよ、ルネサスエレクトロニクスの株主還元に対する積極化は多くの投資家が好感するところでしょう。現在は配当金に対する期待が高まっていると考えられます。

日本経済新聞は2023年3月 、利益に対する有利子負債の割合が低下していることを理由にルネサスエレクトロニクスが配当を検討していると伝えました。経営陣の「配当再開を具体的に検討している」というコメントも掲載され、報道直後はルネサスエレクトロニクス株式が買われる展開も見られました。

ルネサスエレクトロニクスは配当金について、中間配当と期末配当の年2回実施することを基本方針としています。2023年度は中間配当をすでに見送っていますが、期末配当は未定です。仮に実施すればさらに買いが集まるかもしれません。