ステップ2:金額順に並べる

ひとまとめにした「資産モノ」は、1つ1つ中身を確認します。この際、送付状など不要なものは処分してください。

金融機関からの通知などは、捨ててよいとわかっていても、最初は捨てにくいと感じることもあるかもしれません。少しでも迷ったら、写真を撮って捨ててみましょう。記録に残るので安心して作業が進められます。

書類は1件ごとに、A4のクリアファイルに入れます(入れられないものはそのままでも大丈夫です)。

金額順に、7つ道具のうちの1つ、ファイルボックスや引き出し、箱に、金額順に入れて「わくわく大作戦」を実行してください。

ステップ3:金額の大きい順に写真に撮る

「撮るだけでデータ化」はメリット大

これで、ほんとうに必要な「お金モノ」の「紙モノ」だけが残りました。ここからは、これらの書類を金額が大きい順に並べ、スマホで写真を撮っていきます。

金額が大きいものから写真を撮っていくことで、日時の情報が含まれたデータができあがります。スマホで撮った写真は、拡大できる点も嬉しいところ。そしてデータなら、いくら増えても部屋を圧迫するようなことはありません。

また、保険証券が3口ある場合などは、3枚まとめて写真に撮ると比較検討しやすくなります。クレジットカードならよく使う順で並べてみると、写真を撮る段階で不要なカードは解約する判断がつきます。

写真の管理は難しそう、フォルダをつくるのも面倒と思われるかもしれません。その場合は、ほかの写真と混ざらないように管理したり、撮った写真に印を付ければOKです。

iPhoneなら、「お気に入り」というハートマークをつけるだけ。ワンプッシュであなたの財産がスマホの中にデータ化されます。

「重要品・貴重品」の写真データの保存法

重要品や貴重品の写真は、スマホやパソコン本体のみに入れて保存するのが一番簡単です。最近のスマホは顔認証や二段階認証になっています。

高齢の方から、スマホで写真を撮ると、全世界に貴重品の内容をばらまいてしまうことにならないかという質問を受けたことがありますが、意図的でない限りは頻繁(ひんぱん)には起こりません。

クラウドは、万が一、自分が使っているパソコンやスマホが壊れてしまった時や、災害時に、どの端末からでもアクセスができるのが最大のメリットです。

クラウドは二段階認証などが施されているので、基本的には安心ですが、通帳などのような重要品を上げることは、セキュリティ面で不安があります。クラウドの会社が倒産などしてデータを喪失してしまう可能性もゼロではありません。

これだけAIが進化すると、今後は人類が体験したことのない想定外の事故が起こる可能性はなきにしもあらずです。スマホやパソコン本体で管理するのにとどめ、クラウドは使用しないほうが安心でしょう。

写真をたくさん撮る人は、容量の関係からクラウドの自動設定になっている人が多いので、確認の上、行うようにしてください。データがあれば、いざという時に必要な情報が取り出せます。定期的に更新し、最新の情報をまとめておくようにしてください。

PDF化でも、もちろんOK

書類をデータ化する際、写真を撮る代わりにPDF化する方法もあります。最近はスマホのアプリで簡単にPDFに変換できるようになりました。デフォルトで入っているメモや、無料のLensというアプリなどがあります。

ただし、PDFのアプリは、撮ったあとに1枚ずつフォルダの指定を聞いてきたりします。写真と比べると、保存までの動作が2、3増えたり、PDF化の時間が多少もたつくものが多いようです。

私は根がアナログ派で、余計な動作や時間がもったいないと感じるタイプなので、単純にカメラで写真を撮るのが、今のところ早くて確実だと感じています。

ある程度「紙モノ」整理が進めば、多機能のアプリや、自分にとって便利なツールを選びやすくなります。新しいiOSのバージョンでは、写真からテキストを読み取る機能がついており、PDF的な機能に近づきつつあります。

今後もアンテナを張って情報収集し、自分に使いやすいアプリを見つけて試してみてください。