ゲーム・アニメ・パチスロの総合エンタメ企業に昇華
救済される形で統合されたセガですが、現在はセガサミーの重要な柱となっています。『龍が如く』シリーズや『ペルソナ』シリーズといった人気ゲームが好調なほか、映画化した『ソニック・ザ・ヘッジホック』を中心にライセンス収入も得られるようになりました。
またセガは傘下にアニメ制作会社も抱えており、『名探偵コナン』や『それいけ!アンパンマン』、『ルパン三世』といった多くの人気作品を手掛けています。これらセガの事業が反映されるエンタテインメントコンテンツ事業は営業利益が大幅に改善しており、今やサミーの遊技機事業を超えセガサミー最大の収益源へと成長しました。
【セグメント営業利益の推移】
なお、エンタメ事業や遊技機事業の陰に隠れていますが、セガサミーはリゾート事業も手掛けています。2012年に宮崎県のリゾート施設「シーガイア」の運営会社を買収したほか、2017年には韓国発のIR(統合型リゾート)として「パラダイスシティ」を開業しました。しかし新型コロナウイルスの影響もあり、単体では赤字に陥っています。
【セグメント業績(2023年3月期)】
売上高 | 営業利益 | |
エンタテインメントコンテンツ | 2828億円 | 387億円 |
遊技機 | 942億円 | 200億円 |
リゾート | 115億円 | -11億円 |
出所:セガサミーホールディングス 決算説明資料
セガサミーはリゾートを成長事業の1つに位置付けていましたが、近年はトーンダウンが否めません。横浜市が計画していたIRへの参画は同市が誘致を撤回したため頓挫し、国内外のIRへの成長投資は2023年3月期の決算説明会で完全な見送りを表明しました。リゾート事業の収益化は、当面は既存の設備を活用して目指すこととなりそうです。