老後不安を抱える人も多い昨今。自由に使えるお金の多さだけが幸せとは言い切れませんが、お金がある分だけ人生の選択肢が増えていくのは紛れもない事実です。将来に対する不安と向き合うためにも、投資のリテラシーを学びながら資産設計する必要性は高まっているといえるでしょう。

話題の書籍『“こわい”がなくなる投資1年生の教科書』では、お金やキャリアに関する個人相談、ライフプラン等に関する企業研修に従事するファイナンシャルプランナー佐藤彰氏が、読者のレベルや志向にあわせてステップアップできる“マネトレ投資”について優しく解説。今回は本書の第1章「投資初心者はマネトレから始めるのが正解」の一部を特別に公開します。(全3回)

●第2回:お金を増やすためではない!? 富裕層が“投資を楽しむ”意外な理由とは…

※本稿は、佐藤彰著『“こわい”がなくなる投資1年生の教科書』(自由国民社)の一部を再編集したものです。

誰でも無理なく始められる

投資の初心者にとって、投資の始め方は非常に重要です。失敗をしてしまえば、投資に対してトラウマを抱えてしまい、お金を増やしていくのがかえって難しくなってしまいます。

それでは、投資の初心者はどのように投資を始めたらいいのでしょうか? それが本書のサブタイトルでもある「マネトレ投資法」です。

マネトレ投資法の3つの効果

マネトレ投資法とは、学びの投資→資産形成の投資→楽しむ投資というように、3つの投資をステップアップしながら資産運用を実践していく投資法です。

「学びの投資」からスタートすることで、初めて投資をする人でも、一から金融リテラシーを向上させながら、無理なく投資を始めることができます。また、ステップアップ式だからこそ、自分の金融リテラシーのレベルに合わせて投資を進めていけます。

さらに、投資を楽しみたい人でも、リスクを取りすぎて大損するリスクを極力抑えることができます。

投資がこわい人も確実に始められる

ファイナンシャルプランナーとして仕事をしていると、相談者や講座の参加者の方から、「投資に興味はあるけれど、なかなか...」という話を特に女性の方からよく聞きます。理屈でわかることと、実際の行動は別です。

投資のリスクが気になる方は、投資で損をしたくない気持ちが強いため最初のハードルが非常に高く、関心はあるもののいつまで経っても始めることができないということは珍しくはありません。

「投資がこわい」と感じるのは、実際の投資を知らないからです。その「こわさ」を払拭するには実際に投資を体験してみるのが一番です。その第一歩が「こわい」と感じない投資、つまり練習です。自動車の運転でまずは教習所で練習するように、投資も練習から始めて体験することができます。