20年超の運用期間を持つアメリカ株式ファンド

「netWIN GSテクノロジー株式ファンドBコース(為替ヘッジなし)」(以下:netWIN Bコース)は、1999年11月から運用される長寿ファンドです。近年に人気化し、2021年には純資産総額が8000億円を突破しました。やや減少したものの、今でも6500億円以上の資金を運用する大型ファンドです(2023年2月末時点)。

【netWIN GSテクノロジー株式ファンドBコース(為替ヘッジなし)】

出所:投資信託協会「投信総合検索ライブラリー」より著者作成

netWIN Bコースは、なにが評価され資金を集めているのでしょうか。

高成長のハイテク企業を見抜いた選別力が評価

netWIN Bコースは、高成長企業へ先行投資していた実績が評価され、投資家の支持を集めていると考えられます。

netWIN Bコースは、テクノロジーの発展で恩恵が期待できるアメリカ企業の株式で運用される投資信託です。組み入れ銘柄は個別の分析を通じて厳選され、長期にわたって高い成長が期待される企業へ集中的に投資します。

同ファンドの分析は、これまで魅力的な投資対象を発掘してきました。例えば今でこそGAFAMに代表されるハイテク企業の躍進は知られていますが、netWIN Bコースは早い時期からこれらに高い比率で投資しています。この実績が投資家の興味を誘い、同ファンドへ資金が集まったと考えられます。

【組入上位5銘柄の変遷】

2010年12月末   アップル
クアルコム
ネットアップ
ソニック・ソリューションズ  
グーグル
2015年12月末 アルファベット(旧グーグル)
アップル
アマゾン・ドット・コム
フェイスブック
サービスナウ
2019年10月末 マイクロソフト
アルファベット
アマゾン・ドット・コム
ビザ
フェイスブック
2022年11月末 マイクロソフト
アマゾン・ドット・コム
アルファベット
エヌビディア
アップル

出所:ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント netWIN GSテクノロジー株式ファンド特設サイト

好パフォーマンスも人気の理由

高い運用成績を残したことも、netWIN Bコースが人気化した理由でしょう。

netWIN Bコースの純資産総額は、特に2018年から2021年にかけて増加しました。同ファンドはこの時期、市場平均を大きく上回る成績を残しています。

【各決算日における年間騰落率と純資産総額】

出所:ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント「交付運用報告書」より著者作成

2019年から2021年にかけ、アメリカでは緩和的な金融政策が採られました。そのような環境下では一般にハイテク企業の株式が選好されやすく、それらに投資するnetWIN Bコースの好成績につながることとなりました。これが投資家の期待を集め、同ファンドの純資産総額が増加したと考えられます。