マーケット変動時の対応は、マーケットの動きが予測できないだけに、顧客が納得できる説明をするためには、ある程度のマーケット変動に向かい合ってきた経験が必要だ。そのマーケット環境への経験という点では、販売会社においては若手よりもベテランの方が長じ、販売会社と運用会社の側面では、専門的に市場に対峙してきた運用会社に一日の長があることは明らかだ。市場が難しくなれば、当たり前のように運用会社に対する情報提供のニーズは強くなる。運用会社の間では、運用会社内のベテランの経験を若手の営業・研修担当者にまで共有させることができただろうか?

運用会社の組織力も問われる

運用会社の組織力が問われる設問は「必要な社内リソースを動かす力がある」という項目だが、この項目の回答率は、若手が21年の13.7%から22年は20.8%に、ベテランは21年の18.0%が22年は24.3%に、年代を問わず上がっている。これは、担当者の資質によらず、例えば、マーケット変動の経験が少ない若い担当者であれば、ベテランの担当者から経験を聞き取って販売会社に還元してほしいというようなことを示していると考えられる。企業調査の経験、あるいは、クオンツ運用の経験など、運用会社に勤めていれば、様々なポジションでマーケット変動に向き合う経験ができる。その経験を総合的に活かして、今の市場の変化に対し、どのような対応が適切であるのか? 販売会社は顧客から問われる内容に対して何か回答する必要があり、そのヒントを欲しいという思いがうかがえる。

このような運用会社の担当者に求める資質は「コミュニケーション能力が高い」という項目への回答率が、若手では21年の47.3%から54.4%に、ベテラン層でも21年の54.7%が22年は58.9%に上がっている。「プレゼンテーション能力が高い」というような気の利いた言葉ではなく、「今、目の前の困ったに応えてほしい」という要望が一段と高くなったようだ。