「マーケット急変時の連絡が迅速である」という点は、本部で前年39.1%から今年42.0%、支店では前年36.3%から今年40.7%に評価ポイントが上がっているが、上位に入った「販売用資料」や「運用レポート」といったサポート力の評価より上回ってもおかしくない項目といえる。今後もマーケットの急激な変化が続けば、運用に直接取り組む運用会社からのより迅速な情報が求められるようになるだろう。
基本的な研修・セミナーの実施を再評価
2022年調査のもう一つの特徴は、本部において「研修・セミナーの質が高い」という評価項目が前年63.6%から今年77.6%に急速に高まったことではないだろうか。運用会社に求めるサポート力の筆頭にあがる評価項目だ。運用会社でも、セミナーの内容をブラッシュアップし、研修等の担当スタッフの育成にも注力している。期待感の強い項目だけに、他社と差別化しやすい部分といえる。
その「研修・セミナーの質が高い」という項目について、本部の評価ポイントが急上昇した。本部は常に支店の状況をみながら今後に備えた対応を少しでも早く取り組みたいとする傾向が強い。研修やセミナーのニーズが高まっている背景には、ここ数年間の主流であったインデックスファンドの積立投資から、より専門的な商品知識や説明力が求められるアクティブファンド、バランス型ファンドへのニースが出てきている兆しともいえるのではないだろうか。今後の販売会社における品揃え等の変化に注目したい。