・生活困窮者は知らない?「こんなにある」日本の生活支援・救済制度

「ゆとり世代」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。週休2日制や授業時間の削減などが行われた、いわゆる「ゆとり教育」を受けた世代を指す言葉です。ネガティブなイメージに用いられることも多く、差別的な印象を抱かせるため、近年ではあまり使われなくなっているかもしれません。

国の教育方針はおよそ15年前に見直され、現在は「生きる力」を育むことを目的に行われています。どのように変更されたのでしょうか。概要を押さえましょう。

小学校で授業が278時間も増えた

2008年1月17日、学習指導要領が改訂され、いわゆる「脱ゆとり教育」が進められることとなりました。各科目の授業時間は削減や拡充が行われ、全体では小学校の6年間で278時間、中学校の3年間で105時間増えています。

【総授業時間の比較】

出所:文部科学省 学習指導要領「生きる力」 移行措置期間中の標準授業時数について

各科目の内訳は以下の通りです。小学校では「外国語活動」が新設され、小学5~6年生で外国語教育が行われるようになりました。中学校においても「外国語」が大きく増加し、3年間の総授業時間は最も大きくなっています。

【総授業時間の内訳(小学校1~6学年)】

文部科学省「学習指導要領『生きる力』」より著者作成

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【総授業時間の内訳(中学校1~3学年)】

文部科学省「学習指導要領『生きる力』」より著者作成

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教育の改革は2020年においても行われました。小学3年生から外国語教育が始まるようになったほか、「プログラミング」の授業も小学校から導入されます。また大学入試の仕組みも大きく変更され、「センター試験」は「大学入学共通テスト」に改められました。