GPIFの目標値「4%」程度を基準にしてみる
筆者の13年間の運用利回りは約6%でした。また、のちほどお話しする私たち日本国民の厚生年金と国民年金の運用を行っているGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)は、4%を目標に運用を行っていることを公表しています。
「想定利回り(年率)」をGPIFと同じ4%、あるいは筆者の実績と同じ6%だとして、試算をしてみると、2000万円を貯めるのに、20年・4%運用の場合は月5万4529円、6%の場合は4万3286円の積立が必要という結果になります。また、運用期間が30年の場合は、運用利回り4%を仮定すると必要な積立額は月2万8816円、6%だと1万9910円の積立で済む、という試算結果です。
銀行預金に積み立てる場合に比べて、必要な積立金額は半分程度になるのです。
この「複利効果」は、運用期間が長ければ長いほど、顕著に現れます。前述の例でも、運用期間が20年・運用利回り4%の場合、用意する現金は、月5万4529円×12カ月×20年=1309万円だけです。この金額と2000万円との差額691万円は、「複利効果」が自然に増やしてくれるのです。
さらに、運用期間が30年とより長い場合、運用利回り4%で、用意すべき現金は、月2万8816円×12カ月×30年=1037万円。残りの963万円は「複利効果」によって増えます。
ざっくり言って、あなたは1000万円を用意するだけで、2000万円を手にすることができます。このように、なるべく早く『長期・分散・積立投資』を開始することにより、複利効果を活用して、資産形成を無理なく行うことができるのです。