本当に中立的なアドバイザーが誕生する?
上述した問題は、特に多くの人が苦手とする分野です。慣れていない人は苦戦したかもしれません。
知識に自信がない人は専門家に相談してはいかがでしょうか。先月25日、岸田首相は資産所得倍増分科会に出席し、中立的なアドバイザー制度の創設を発表しました。
現在も金融機関などに投資相談することはできます。しかし手数料を巡り利益相反の関係にあるため、中立性が問題です。また金融機関から独立するファイナンシャルプランナーは、金融商品取引法の規制から個別銘柄について助言することができません。
金融機関から独立し、かつ個別銘柄にも言及できる仕組みとして投資助言業があります。新設される中立的なアドバイザー制度は、助言対象を絞り登録要件を緩和した投資助言業として設けられる方針が示されました。
報道では、中立的なアドバイザーは無償または小さい手数料で相談を請け負うとも伝えられています。信頼できるアドバイザーに低コストで相談できるなら、投資の輪がさらに広がるかもしれませんね。
執筆/若山卓也(わかやまFPサービス)
証券会社で個人向け営業を経験し、その後ファイナンシャルプランナーとして独立。金融商品仲介業(IFA)および保険募集人に登録し、金融商品の販売も行う。2017年から金融系ライターとして活動。AFP、証券外務員一種、プライベートバンキング・コーディネーター。