外国債券の毎月分配型リターンランキング

外国債券では毎月分配型ファンドが多いが、2022年10月末時点における外国債券の毎月分配型ファンドの1年リターンランキングは、以下の通り。

出所:三菱アセット・ブレインズ提供のデータを基に編集部作成

ランキング上位には「ロシアルーブル」「ブラジルレアル」「メキシコペソ」といった新興国通貨が多いが、それらの通貨は値動きが大きくリスクも高い。よって、ドル建ての中から注目ファンドを紹介する。

フランクリン・テンプルトン・米ドル毎月分配型ファンド

「フランクリン・テンプルトン・米ドル毎月分配型ファンド」は、主に米国の国債、政府機関債、事業債、モーゲージ証券(MBS)、資産担保証券(ABS)等に投資し、米ドル資産ベースでの元本の安定を目指す。組入銘柄の最終利回りは4.5%で、インカムゲイン狙いのファンドとして魅力が高い。同ファンドは為替ヘッジをしないので、2022年は円安・ドル高が大きく進んだことにより、同ファンドの1年騰落率は+27.69%と高いリターンになっている。為替変動リスクはあるものの、株式ファンドよりも安定的なリターンが期待できるファンドとして注目だ。

■フランクリン・テンプルトン・米ドル毎月分配型ファンド
基準価額 9374円
信託報酬 0.484~0.990%(年率・税込)
純資産残高 約65億円


1カ月 3.62%
3カ月 7.44%
6カ月 16.60%
1年 27.69%

(10月18日時点)

米国バンクローン・オープン<為替ヘッジなし>(毎月決算型)

ランキング7位の「米国バンクローン・オープン<為替ヘッジなし>(毎月決算型)」は、米ドル建ての米国企業向けバンクローン(貸付債券)等を主要投資対象とする外国債券型ファンドである。バンクローンとは、金融機関が主にBB格相当以下の投資適格未満の事業会社等に対して行う貸付債権で、信用力が低い分、相対的に利回りが高いという特徴がある。同ファンドの直接利回りは7.0%と米10年債利回りの4%前後と比較しても高い。投資先企業のデフォルト(債務不履行)リスクはあるものの168銘柄に分散投資しているので、リスクを抑えた運用が可能だ。11月以降も高いリターンをキープできるかどうかに注目している。

■米国バンクローン・オープン<為替ヘッジなし>(毎月決算型)
基準価額 7800円
信託報酬 1.7625%(年率・税込)
純資産残高 163億400万円


1カ月 2.3%
3カ月 9.1%
6カ月 10.2%
1年 24.4%

(10月末時点)