2022年の日本株は底堅く推移している。10月末時点におけるTOPIX(東証株価指数)は1929.43ポイントと、昨年末(1992.33ポイント)から-3.2%の下落に過ぎない。米国のS&P500種株価指数が約20%と大きく下落しているのと対照的だ。2021年まで米国株に比べ上昇率が小さかったから日本株の下落率も限定的という見方もできるが、今後のパフォーマンスを期待させる結果ともいえる。この記事では2022年の国内株式型ファンドの動向と人気ファンドについて解説する。

ネット証券ではブル型・ベア型ファンドが人気

ネット証券では信用取引などで積極的に取引している投資家も多く、国内株を対象にした投資信託の販売ランキング上位にはブル型・ベア型ファンドが多い。ブル型ファンドとは、日経平均株価などの株価指数が上昇したときに、基準価額が株価指数の値上がり幅以上に利益がでるように作られたファンド。一方、ベア型ファンドは株価指数が下落したときに、株価指数の値下がり幅を上回る利益がでるように作られたファンドである。たとえば、「楽天日本株4.3倍ブル」は株価指数先物を積極的に活用することで、日々の基準価額の値動きが国内の株式市場の値動きに対して概ね4.3倍程度となることを目指して運用を行うブル型ファンドで、大手ネット証券の10月ランキングは、以下の通り。

SBI証券 10位
楽天証券 4位
auカブコム証券 3位
マネックス証券 1位

ただ、9月は-28.9%のマイナスリターンとなり、1年騰落率も-54.4%と大きく下落している。ハイリスク・ハイリターンのブル型ファンドは、長期での資産形成に適していない。短期での利益を狙う投機的な取引をする投資家以外は購入を避けたほうがいいだろう。

■楽天日本株4.3倍ブル
基準価額 8409円
信託報酬 1.243%(年率・税込)
純資産残高 488.77億円


1カ月 -28.9%
3カ月 -10.0%
6カ月 -33.1%
1年 -54.4%

(9月末時点)