つみたてNISA対象ファンドの年初来流入額ランキング(2022年9月末時点)
つみたてNISAの資金流入額上位(つみたてNISA経由以外も含む)は、すべて先進国を対象にした外国株式型ファンドで、とくに低コストのインデックスファンドが目立った。
米国の株式市場を中心に先進国の株式は下落しているが、積立投資で毎月継続して購入している投資家も多く、買いの勢いは衰えていない。今後も米国のS&P500種株価指数を中心としたインデックスファンドへの資金流入は継続する可能性が高いだろう。
ここでは、資金流入額トップ3のファンドについて解説する。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
米国を代表する株価指数であるS&P500種株価指数(配当込み、円換算ベース)に連動する投資成果を目指すインデックスファンド。保有コストである信託報酬が0.0968%(年率・税込)と低く、長期保有に適している。9月末時点における純資産残高は約1兆4226億円と、国内公募追加型株式投資信託(ETF除く)の中で2番目の大きさとなっている。また、2022年のS&P500種株価指数は下落しているが、同ファンドの9月末時点における1年騰落率は+9.4%となっている。円換算ベースのS&P500種株価指数を対象にしているので、円安・ドル高がプラスリターンに寄与しているのだ。同ファンドには高水準の資金流入が続いており、今後も純資産残高を増やしていく可能性は高いだろう。
■eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
基準価額 1万8548円
信託報酬 0.0968%(年率・税込)
純資産残高 1兆4226億8000万円
1カ月 -4.5%
3カ月 1.3%
6カ月 -5.8%
1年 9.4%
(9月末時点)
eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)
資金流入額ランキング2位は、「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」だった。同ファンドは、「MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込み、円換算ベース)」に連動する投資成果をめざすインデックスファンドで、全世界の株式に国際分散投資できる便利なファンドだ。
9月末時点における組入上位10カ国・地域は、以下の通り。
1.アメリカ 60.5%
2.日本 5.1%
3.イギリス 3.5%
4.カナダ 3.0%
5.フランス 2.5%
「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2021」でも1位に選ばれており、個人投資家の人気は高い。今後も純資産残高を増やしていく可能性は高いだろう。
■eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)
基準価額 1万6016円
信託報酬 0.1144%(年率・税込)
純資産残高 6474億円3000万円
1カ月 -5.3%
3カ月 -1.4%
6カ月 -7.3%
1年 3.0%
(9月末時点)
楽天・全米株式インデックス・ファンド
楽天・全米株式インデックス・ファンドは、「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF」を主要対象とし、「CRSP USトータル・マーケット・インデックス(円換算ベース)」に連動する投資成果を目指すインデックスファンド。米国株式市場の投資可能銘柄、約4000銘柄に幅広く分散投資できる。S&P500種株価指数は大型株が対象であるが、中小型株も網羅されているので、つみたてNISAで米国株投資を始めたい人におすすめの1本だ。
■楽天・全米株式インデックス・ファンド
基準価額 1万9109円
信託報酬 0.162%(年率・税込)
純資産残高 6553億5400万円
1カ月 -4.7%
3カ月 1.6%
6カ月 -6.4%
1年 5.9%
(9月末時点)