「財政力」のある都道府県1位は？ 47都道府県別ランキング

それでは、令和2年度の「財政力指数」について都道府県別に見ていきましょう。

出所：令和2年度都道府県財政指数表-第6 都道府県別主要指数の比較表
-1.概要 第2表財政力指数（総務省）

一覧をみると、1位東京都、2位愛知県、3位神奈川県の結果でした。上位は企業からの法人住民税や固定資産税の税収が多い都府県と言える顔ぶれでしょう。

さらに、市区町村別でみると驚異的な数値を出す村の存在があります。

それは、愛知県飛島村（とびしまむら）。その財政力指数は「2.21」を記録しており、日本で一番高い数値となっています。愛知県名古屋市に隣接する人口5000人※にも満たない村が高い財政力指数を誇るワケは、村の位置にありました。
※ 令和2年度財政状況資料集（3）市町村座製比較分析表（普通会計決算）（飛島村公式）

日本有数の貿易・物流の拠点である名古屋港の一角を占めるのが飛島村の南部。臨海工業地帯として、木材や鉄鋼などの関連設備や工場、そして名古屋港の物流を担う倉庫や輸送関連会社が多数立地しているため、固定資産税の収入が多く見込まれるようです。

税収が多いだけでなく、多くはない人口も1人1人に割り当てられる金額に影響しています。「お金持ち」自治体である飛島村は住民へのサービスが手厚く、18歳までの医療費無料もさることながら、各種「お祝い金」の支給や公共設備の充実など、その“お金持ち”ぶりはたびたびメディアにも取り上げられています。豊かな税収がきちんと還元される運営は、住民にとって喜ばしいことでしょう。

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地方自治体の財政というと遠い話のように思いますが、その財政力は日々の暮らしにも直結しています。

納税者の1人として、自分や家族の住む自治体の財政はどのような状況なのかを知り、そしてどのようなサービスとして還元してくれているのかをウォッチすることは、暮らしや家計にも大きく役立つでしょう。