世界最大級の慈善団体「ゲイツ財団」とは

ビル・ゲイツ氏がマイクロソフトの第一線から身を引いたのは、同氏が運営する「ビル&メリンダ・ゲイツ財団」に専念するためだと考えられています。

ゲイツ財団は貧困や感染症の撲滅などを目指して活動する慈善団体で、ビル・ゲイツ氏の父が起ち上げた財団を引き継いで1999年に誕生しました。メリンダは2021年に離婚したビル・ゲイツ氏の元妻の名前で、元夫婦は1994年から2018年に360億ドル以上を財団に寄付したとみられています。今年7月には、ビル・ゲイツ氏が改めて同財団へ200億ドルの寄付を行うと表明し、話題を集めました。

ゲイツ団体には著名な投資家で富裕層のウォーレン・バフェット氏も賛同しており、生涯にわたって300億ドル以上の寄付を行うと約束しています。同氏は約束通り、これまで財団に毎年多額の寄付を行ってきました。

2人の世界的な富裕層がスポンサーとなったことで、ゲイツ財団は慈善団体として世界トップクラスの規模を持つようになります。基金の額は2021年末時点で533億ドルにもなり、財団が支払った助成金は開始以来656億ドルに上りました。

出所:BILL&MELINDA GATES foundation Foundation Fact Sheet

執筆/若山卓也(わかやまFPサービス)

証券会社で個人向け営業を経験し、その後ファイナンシャルプランナーとして独立。金融商品仲介業(IFA)および保険募集人に登録し、金融商品の販売も行う。2017年から金融系ライターとして活動。AFP、証券外務員一種、プライベートバンキング・コーディネーター。