反対理由は「社会経験の不足」「判断力が不十分」が約6割

「(Q1で「反対」と回答された方へ)どのような理由から反対ですか?」(複数回答可)という質問をしたところ、最多の回答が「社会経験が不足している」61%、次いで「十分な判断力がない」59.3%という回答が集まった。先ほどとは逆に、18歳は未熟な面もあり、大人に見守られるべきだということだろう。

未成年を守る法の中には、未成年者が親の同意を得ずに契約した場合、原則として契約を取り消しできる「未成年者取消権」がある。これまでは後からであっても、親が気づくことで重大なトラブルへの発展を防いでいたが、この法の対象年齢も引き下げられた。不足している社会人経験は、身近な大人との話し合いや学びによって穴埋めする必要が出てきている。

マネー関連の教育に自信のない親権者は77.6%

親権者の同意なく金融商品への投資が可能となった。それに関する「成人年齢引き下げに伴い、18歳から親権者の同意なく金融商品への投資が可能となったが、不安・心配に感じることはありますか?」(複数回答可)の質問には様々な声が見受けられた。

最も票を集めたのが「社会経験がなく、投資詐欺などに遭わないか」の60.8%。次いで「経済的に余力がない、経済的自立をしていないこと」が57.6%という結果だった。注目したいのが、「親の同意なく投資できることに対し不安なことはない」と回答した人が5.4%に止まったことだ。成人年齢引き下げそのものに対しては賛成でも、金融商品への投資となれば何かしら不安を抱える人が多いと分かる。

その不安には親世代が抱える、マネー関連の知識に対する自信のなさが起因していると考えられる。

その後に続く「子どもに資金計画・管理やライフプランニングの教育をできる自信があるか」という質問に対して「いいえ」が77.6%。7割を超える人が子どもに対して教育できる自信がないと回答しているのだ。

出所:ブロードマインド『成人年齢の引き下げに伴う、資産運用に対する意識調査』