人生のロールモデルを探し続けた私の経験
じつは私も何をやりたいのか、今後のキャリアをどう切り開いていけばよいのか、暗中模索した中高年世代の1人でした。典型的な文系ジェネラリスト社員として、営業部門や、管理部門において異動を重ねますが、社外で通用する「専門技能」は習得も意識もしないまま、53歳のときに、それまでの仕事や役職を離れて関連会社へ出向しました。
社会人になって初めて、働く価値観の見直しを迫られ、マインドセットや、自らの強み作りの必要性を痛感させられました。ただ、幸いにも、定年後研究所の設立も相俟って、主体的に(とは言っても、当初は必要に迫られてでしたが)社外ネットワーク作りに着手することにしました。ジェロントロジー(老年学)に関する産学協同の勉強会へ積極的に参加し、キャリアコンサルタントの資格取得講座でも、いろんな会社・団体の人との出会いがありました。また、人材サービス企業との協業や、キャリア研修講師との交流を通じて、意識の高い「自律した職業人」に触れる機会も増えていきました。
そうした外部の人の話を聞くことでいろんな生き方があることを知り、私にとっては気づきの連続でした。それは私自身の今後の生き方を導いてくれる人生のロールモデルを探す旅でもあったのです。