1月4日はビットコイン(BTC)が初めて生まれた日です。代表的な暗号資産(仮想通貨)なので聞いたことがある方は多いでしょう。

国内では暗号資産に関する法整備が進み、自主規制団体もできました。当初は世間を騒がす事件が相次いだ暗号資産も、以前より健全性はかなり向上したといえるでしょう。ちなみに、資金決済法の改正に伴い、「仮想通貨」は「暗号資産」に呼び方が変わりました(2020年5月施行)。

本記事では「ビットコインが生まれた経緯」と「ビットコインの仕組み」、またビットコインとは異なる主要な暗号資産「イーサリアム」と「リップル」について簡単に解説します。

2009年1月4日に最初のブロックが作られた

ビットコインは取引にまつわるデータを格納した「ブロック」を無数につなげる「ブロックチェーン」という技術で取引が記録されます。1つ目のブロックは日本時間の2009年1月4日に作られました。いわばビットコインの誕生日です。この最初に生まれたブロックを「ジェネシスブロック」といいます。

ジェネシスブロックはビットコインの生みの親とされるサトシ・ナカモトによって作られました。2008年11月にブロックチェーンに関する論文「ビットコイン:P2P電子通貨システム」を公開しましたが、その3カ月後にはジェネシスブロックを生成したことになります。

本来、ブロックチェーン上のブロックには直前のブロックの情報が格納されていますが、ジェネシスブロックに直前のブロックは存在しません。代わりに2009年1月3日付の英タイムズ紙の見出し「The Times 03/Jan/2009 Chancellor on brink of second bailout for bank(銀行救済に2度目の公的資金注入へ)」という文字列が書き込まれました。この日以前に新聞の見出しは誰にも知り得ないため、ジェネシスブロックはこの日(日本時間で2009年1月4日)に作成されたと分かるのです。