貸付制度もある小規模企業共済も検討する価値あり

会社をお辞めになられた際には退職金を受け取られましたが、ご自身で農業をされると、将来引退・廃業されても退職金はありません。

将来への備えとして、先ほどの上乗せ年金とは別に、小規模企業共済制度にも加入されてはいかがでしょうか。こちらは小規模事業者向けの退職金制度で、毎月掛金を拠出し、廃業時や65歳到達時などに退職金に相当する共済金を受け取ることができます。掛金は最大で月額7万円(年間84万円)まで掛けることができ、全額小規模企業共済等掛金控除の対象となります。現在の貯蓄から毎年掛金に回していただくと、こちらの制度でも節税ができ、控除しない場合と比べ、毎年の手取り額も増えることになります。

また、同制度では事業資金等の貸付制度もあります。急なお金が必要になった場合に、拠出した掛金の範囲内で貸付を受けることができ、これにより、将来の設備投資や不測の事態にも備えることができるでしょう。普段は今ある貯蓄から掛金を掛け続けて将来への積立を行い、いざという時は貸付制度で資金を用意するイメージで進められてはいかがでしょうか。