2021年8月、野村証券で多くの資金を集めたのは以下のファンドだった。

 

第1位「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース毎月決算型(為替ヘッジなし)予想分配金提示型」の概要 

野村証券の8月買付金額ランキング1位は、「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース毎月決算型(為替ヘッジなし)予想分配金提示型」だった。同ファンドは、米国の成長株に投資するアクティブファンドで、組入上位銘柄は以下の通り(7月30日時点)。

1.アルファベット 7.9%
2.マイクロソフト 7.8%
3.アマゾン・ドット・コム 6.3%
4.フェイスブック 5.7%
5.VISA 5.2%

米国のみならず、世界を代表するIT企業が多く組み入れられているのだ。そして、過去のパフォーマンスも、以下のように好調だ(7月30日時点)。

1カ月  3.5%
3カ月  9.6%
6カ月 26.3%
1年間 41.3%

 同ファンドには、好調なパフォーマンスを背景に資金流入が続いている。そして、7月末の純資産残高は1兆1,577億円と、国内公募の追加型株式投資信託(ETF除く)の中でトップとなったのだ。8月も米国株式市場は好調で、同ファンドには924億円の資金が流入した。しばらく、同ファンドが純資産残高首位の座をキープする可能性は高いだろう。

 

全体を見て:外国株式型ファンドの人気が高い

海外株式ファンドが3つランクインしている。4位の「ベイリー・ギフォード インパクト投資ファンド」は、ESG投資手法の1つである「インパクト投資」をおこなっているアクティブファンドである。とくに「平等な社会・教育の実現」「医療・生活の質向上」「環境・資源の保護」「貧困層の課題解決」といった社会的なテーマに沿って銘柄を選定している点が特徴的だ。そして、以下のように7月末時点のパフォーマンスも好調である。

1カ月  3.9%
3カ月  7.4%
6カ月 15.6%
1年間   56.6%

ESG投資の人気が高まり、「インパクト投資」への関心も高まっている。9月以降も、野村証券のランキング上位に入るかどうかに注目だ。