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【プロが解説】少子高齢化、労働力不足…社会課題の救世主となるのか? ヒューマノイドロボット〈ヒト型ロボット〉の今後はいかに

末山 仁
末山 仁
コモンズ投信運用部シニア・アナリスト
2025.03.03
会員限定
【プロが解説】少子高齢化、労働力不足…社会課題の救世主となるのか? ヒューマノイドロボット〈ヒト型ロボット〉の今後はいかに

日本の新しい国づくりに向け“変化を始めた企業”、“変化にチャレンジする企業”を中心に、中長期的な視点で厳選した国内株式を主な投資対象とする、コモンズ投信のアクティブファンド「ザ・2020ビジョン」。その月次レポートから、アナリストによるコラムをご紹介します。
※本稿は「ザ・2020ビジョン」月次レポート(作成基準日 2025年1月31日)内『未来予想図』を転載・再編集したものです。

ヒューマノイドロボット(ヒト型ロボット)について

ヒューマノイドロボット市場の需要が高まっている背景には、少子高齢化や労働力不足といった社会的課題が大きく影響しています。特に先進国では、介護・医療分野やサービス業における人材不足が深刻化しており、ヒューマノイドロボットがその解決策として注目されています。

ヒューマノイドロボットは、人間に近い外観や動作を備え、さまざまな業務を代替できる点が特徴です。労働力人口の減少や熟練労働者の引退に伴う課題に対応できる手段として期待されており、特に製造業では、既存の設備や作業環境を大幅に変更せずに導入できるメリットがあります。技能継承や作業効率の向上が求められる中、導入が進むと考えられます。また、災害救助、原発事故対応、高所作業など、人間が危険を伴う環境での活躍も期待されています。

近年、AIやセンサー技術の進化により、ヒューマノイドロボットの開発は加速
しています。特に生成AIや機械学習技術の進歩により、ロボットの自律性や認知能力が大幅に向上し、より複雑な作業が可能になりつつあります。例えば、Teslaの「Optimus」をはじめとする実用化に向けた取り組みが進んでおり、試験段階を超えた実装が現実味を帯びてきています。

しかし、ヒューマノイドロボット市場の発展にはいくつかの課題も存在します。まず、製造コストの高さが普及の大きな障壁となっています。高度な技術と複雑な設計が求められるため、現時点では大規模な市場展開のハードルは高い状況と考えられます。技術面では、運動制御やAIの高度化が依然として発展段階であり、実用化に向けてさらなる進展が求められます。また、安全性・耐久性・信頼性の向上も不可欠で、人間と共存する際のリスクを最小化することが求められます。さらに、倫理的・法的課題や、ロボットが人間の仕事を奪ってしまうという懸念を含めた、社会におけるロボットの受け入れに対する心理的な抵抗感なども市場成長の障壁となる可能性があります。

労働力不足や高齢化の進行、技術革新により、今後10年でヒューマノイドロボット市場は大きな成長が見込まれています。特に介護・医療、製造業、サービス業での需要が高まり、AI技術の発展により、より複雑な業務の代替が可能になることで、社会インフラの一部として定着する可能性があります。また、技術革新や量産化による製造コストの低下により、普及が加速することも期待されます。

現在、市場は実用化・商用化のフェーズへと移行しつつありますが、より実用的なロボットの開発が進むことで、市場の成長を後押しすることが期待されます。

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著者情報

末山 仁
コモンズ投信運用部シニア・アナリスト
山一證券に入社し経済研究所では企業データ(業績数値、株価)分析、投資顧問では年金の株式・債券による運用業務に従事。山一證券廃業後、富士信託銀行(現みずほ信託銀行)に入社。外国株式インデックス運用のファンドマネージャー業務のほか、アナリスト業務、個人向け信託商品の企画管理運営業務を経験。2016年2月にコモンズ投信に入社。
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