フィデリティ投信は9月8日、「フィデリティ ・ロイヤル・コア・ファンド」を新規設定した。基本資産配分比率を「株式25%、債券75%」とし、株式や債券、コモディティまでも幅広く組み入れて分散投資する「マルチ・アセット」といわれるバランスファンドで、「インフレ率を上回るリターンを安定的に得る」ことを目的に運用する。同ファンドの設定の狙いと運用の特徴をフィデリティ投信の投信営業部長の新村光秀氏とシニア・プロダクト・スペシャリストの高橋諒氏に聞いた。
2024年1月にスタートする「新しいNISA」は、従来のNISA(少額投資非課税制度)を抜本的に拡充し、恒久化によって国民の金融インフラとして一段と普及・発展していくことが期待されている。ただ、日本の個人金融資産の大半を預貯金が占めている状況は長年にわたって変化がなく、リスク商品への資金シフトは容易には進まないという課題がある。「新しいNISA」のスタートは、長年の課題である「貯蓄から投資へ」の意識変革を浸透させるきっかけにもなり、投信市場拡大の好機といえる。運用会社では新NISAのスタートを前に、今後の資産運用のコアといえる商品を新規に設定し始めている。どのような運用戦略を新たに用意しているのか? 大手運用会社にインタビュー取材を行った。