30代後半に向いている投資信託って?
つみたてNISAの20年非課税期間がつくられた背景を知ると少し気が楽になるかもしれません。長期積立分散投資を20年間継続した場合、すべての人の投資収益率がプラスになっているということから、このような制度になりました。そういう意味では、運用期間が20年以上ある久松さんは、あくまでも過去の実績ですが、何を選んでも効果を得られる可能性があるということになります。
投資信託で長期国際分散投資が可能となっていることを感じていただきたいので、ひとつの便利なファンドをご紹介すると、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)があります。何が便利かというと、これ1本で全世界(日本を含む先進国・新興国)の約50ヶ国に国際分散投資ができることになります。このファンドを保有するだけで、全世界にあるたくさんの優良な会社、約3000社に投資ができるというわけです。そう考えるとワクワクしてきませんか?
学資保険はいる?いらない? 意外と知らない奨学金制度にも注目を
久松さんのご家庭には、3歳のお子さんがいらっしゃいますが、迷っているうちに学資保険をしそびれてしまい、今からでも始めた方がよいのか? とのこと。そもそも学資保険の目的は何か、ということが大切になります。
目的は2つ考えられます。①お金がかかってきそうな大学資金に向けてお金を貯めていきたい、②または一家の大黒柱に万が一のことがあった場合、お子さんが大学に行けなくなってしまうことを防ぐ、この2点です。ほとんどの方は前者の目的として、ご準備されているように思いますが、ときどきお子さんに死亡保障が付いていたり、貯めたり増やしたりする目的にもかかわらず元本割れのケースも目にします。この低金利時代においては保険も運用されづらくなっていますから「学資」という名前に惑わされず、目的をもって加入することをお勧めします。
また日本学生支援機構の奨学金制度は、在学中に完済してしまえば金利は付きませんから、注目する価値のある制度です。大学卒業の22歳まであと19年時間があります。保険で準備するなら、多少円よりも金利が見込め、かつ親御さんの万が一に備える外貨建て保険を使って、為替のリスクヘッジもしながら見ていくという方法もあるかもしれません。