市場のボラティリティが続く中、相場環境の変化をとらえて新たに登場する新規ファンド(投資信託)の傾向はプロの投資視点や新たな投資テーマを映す。その潮流を見極めることは、次の投資先を探るヒントとなる。2026年9月に新規設定された株式追加型投信(全39本、設定額合計801億1,400万円※)のデータから、投資対象テーマの傾向や商品の特徴を見ていこう。※出所:一般社団法人資産運用業協会

【2026年9月】新規設定ファンドの4大テーマ

2026年9月に新規設定された株式追加型投資信託は、投資対象や運用手法の傾向から次の4つのテーマに分類できる。

テーマ① 国内外債券・インカム型(13本/設定額:540億1,700万円/設定額構成比67.4%)、テーマ② 国内株式・代表指数ETF(7本/設定額:191億7,300万円/設定額構成比23.9%)、テーマ③ 海外株式・金・派生型(13本/設定額:52億9,800万円/設定額構成比6.6%)、テーマ④ テクノロジー・特定テーマ型(6本/設定額:16億2,600万円/設定額構成比2.0%)

8月は日本成長戦略といった株式の成長テーマに設定額の約6割が集中したが、9月は約7割(約540億円)が国内外債券・インカム商品に流入した。日米の金利上昇を背景に利回り妙味が意識されたとみられ、債券シフトが鮮明となった。株式分野では、低コストの主要インデックス連動型への資金流入が目立つ一方、特定分野に特化した商品の設定も見られた。

テーマ別・全39ファンド詳細

<テーマ①>国内外債券・インカム型 ―金利水準の高まりを背景に、9月最大の資金流入

金利水準の高まりを背景に、9月設定額の約7割が集中。期間を区切った持ち切り型の債券ファンドを中心に幅広い商品が設定された。

Oneグローバル債券ファンド2026-09(限定追加型)(為替ヘッジあり)
商品分類:追加型投信/内外/債券
運用会社:アセットマネジメントOne
設定日:2026年9月30日
償還日:2031年9月30日
設定額:156億3,300万円
決算:年1回

概要:Oneグローバル債券マザーファンド2026-09を通じて世界の米ドル建て、ユーロ建て、英ポンド建て、円建ての各種債券(投資適格未満債、無格付け債券、劣後債含む)に実質的に投資。投資候補の分析はアムンディのリサーチ体制を活用。信託期間は約5年の持ち切り運用型。モデルポートフォリオの状況は平均最終利回り(年率) 5.61%、平均残存期間 4.28年、平均格付け BBBー、発行体数(銘柄数)73、デュレーション 3.78年(2026年9月24日基準)。国・地域別比率は米国24.6%ほか。業種別比率は景気循環消費財(景気動向によって業績が左右されやすい業種)29.8%ほか。

Oneグローバル債券ファンド2026-09(限定追加型)(為替ヘッジなし)
商品分類:追加型投信/内外/債券
運用会社:アセットマネジメントOne
設定日:2026年9月30日 
償還日:2031年9月30日
設定額:35億900万円
決算:年1回

アテネ債券/SMTAMグローバル経済コア戦略ファンド2026-09
愛称:はじめてプラス2026-09
商品分類:追加型投信/内外/資産複合/特殊型(条件付運用型)
運用会社:三井住友トラスト・アセットマネジメント
設定日:2026年9月7日
償還日:2029年9月21日
設定額:141億5,900万円
決算:年1回

概要:アセント・ファイナンス・リミテッドが発行する円建債券(アテネ債券)に高位に投資、設定日から約3年後の満期償還時のファンドの償還価額について元本確保を目指す。アテネ債券の満期償還時における実績連動クーポンはSMTAMグローバル経済コア戦略VT4.5指数の収益率等を参照して決定。特化型運用。

超長期日本国債ファンド(2046年満期・限定追加型)
運用会社:三菱UFJアセットマネジメント
商品分類:追加型投信/国内/債券
設定日:2026年9月24日
償還日:2046年9月28日
設定額:103億4,300万円
決算:年1回

概要:日本の超長期国債(残存約20年)を主要投資対象とし、償還まで保有することを基本とする持ちきり運用。長期投資による利子収益の確保および中長期的な値上がり益の獲得をめざして運用。

ニッセイ投資適格社債ファンド2026-09(為替ヘッジあり・4年投資型)
愛称:フォーユー・インカム3
商品分類:追加型投信/海外/債券
運用会社:ニッセイアセットマネジメント
設定日:2026年9月25日
償還日:2030年9月30日
設定額:35億900万円
決算:年1回

概要:世界の投資適格社債に投資、劣後債を組み入れず信用リスクの抑制、4年の信託期間内に償還する社債を持ち切る運用で信託期間終了時の基準価額下振れの抑制、長期の為替ヘッジで為替変動リスクを低減しつつヘッジコスト変動の抑制を目指す。

JPモルガン・グローバル・ハイブリッド証券ファンド(為替ヘッジなし、年1回決算型)
愛称:ザ・ハイブリッド・コレクション
商品分類:追加型投信/海外/債券
運用会社:JPモルガン・アセット・マネジメント
設定日:2026年9月30日
償還日:2047年8月20日
設定額:21億9,400万円
決算:年1回

概要:先進国の金融機関や企業のハイブリッド証券(劣後債、優先証券、偶発転換社債等の社債等)を実質的な投資対象に運用。企業の財務状況や利回り水準等を勘案し通貨配分、セクター配分、銘柄選択を実施。運用担当者はJ.P.モルガン在籍24年のアンドレアス・ミカリツィアノス氏と同22年のヴィカス・パターニー氏。

JPモルガン・グローバル・ハイブリッド証券ファンド(為替ヘッジなし、毎月決算型)
愛称:ザ・ハイブリッド・コレクション
商品分類:追加型投信/海外/債券
運用会社:JPモルガン・アセット・マネジメント
設定日:2026年9月30日
償還日:2047年8月20日
設定額:14億8,300万円
決算:毎月(年12回)

JPモルガン・グローバル・ハイブリッド証券ファンド(為替ヘッジあり、毎月決算型)
愛称:ザ・ハイブリッド・コレクション
商品分類:追加型投信/海外/債券
運用会社:JPモルガン・アセット・マネジメント
設定日:2026年9月30日
償還日:2047年8月20日
設定額:9,300万円
決算:毎月(年12回)

JPモルガン・グローバル・ハイブリッド証券ファンド(為替ヘッジあり、年1回決算型)
愛称:ザ・ハイブリッド・コレクション
商品分類:追加型投信/海外/債券
運用会社:JPモルガン・アセット・マネジメント
設定日:2026年9月30日
償還日:2047年8月20日
設定額:8,100万円
決算:年1回

PayPay証券 好利回りファンド(毎月分配型)
商品分類:追加型投信/国内/債券
運用会社:アセットマネジメントOne
設定日:2026年9月25日
償還日:2037年3月19日
設定額:15億円
決算:毎月(年12回)

概要:国内外の公社債(劣後債含む)に投資、中長期的なリスク軽減に努めつつ安定収益の確保とファンド資産の着実な成長を目指す。デュレーションを2年程度に調整しながらポートフォリオを構築。スマホ証券のPayPay証券向け商品。

SMBC Prime 日本短期債券ETF(毎月決算型)
商品分類:追加型投信 / 国内 / 債券 / ETF
運用会社:三井住友DSアセットマネジメント
設定日:2026年9月10日
設定額:7億5,600万円
決算:毎月(年12回)

概要:国内の公社債、コマーシャル・ペーパー等の短期金融商品に投資。投資する短期公社債等は残存期間が原則3年以下、ファンド全体でのデュレーションは原則1年程度。公社債は長期信用格付でBBB-相当以上、短期金融商品は短期信用格付でa-2相当以上を取得しているものに限り投資。アクティブ運用型ETF。

SMBC Prime 日本短期債券ETF(年1回決算型)
商品分類:追加型投信 / 国内 / 債券 / ETF
運用会社:三井住友DSアセットマネジメント
設定日:2026年9月10日
設定額:7億5,600万円
決算:年1回

トラノテック グローバル高利回り債券ファンド(為替ヘッジあり)
愛称:ペンタゴン
商品分類:追加型投信/内外/債券
運用会社:TORANOTEC投信投資顧問
設定日:2026年9月24日
設定額:100万円
決算:年2回

概要:世界各国のハイイールド社債を実質的な主要投資対象とする債券ファンド。短期債重視、ボトムアップ分析、相場下落時の損失リスクを抑えるダウンサイドプロテクションを基本方針に運用。米国短期金利を上回る収益を目指す。本来の価値に比べて割安と考えられる銘柄を発掘し、機動的に投資の配分を変えるレア・アルファ戦略を活用。