10月23日、特定非営利活動法人(NPO法人)確定拠出年金教育協会とキャピタル・インターナショナルが、小規模企業のDC導入を支援する「DCグッドスタート認定制度」の事業継続を発表した。2027年度の応募受付は2026年12月15日より開始する。

小規模企業では導入率1桁台…DC普及に潜む課題

日本における企業型確定拠出年金(DC)制度は2001年にスタートして以来、右肩上がりで加入者数を伸ばし続けている。今年3月には加入者数が893万人に達し、確定給付企業年金(DB)の加入者数を初めて上回ったことが話題になるなど、一見すると制度の普及は順調のようにも見える。

一方で、その内訳には大きな課題が潜んでいる。NPO法人確定拠出年金教育協会の斎藤順子理事長は、記者発表の中で「従業員100名未満の小規模企業では導入率がまだ1桁台にとどまっている。これは中小企業や小規模企業に勤める多くの方々の老後の資産形成が十分に行えていない可能性、少なくとも、DC制度のメリットを享受できていないことを意味している」と現状の問題点を指摘。「DC制度のさらなる普及には中小企業、とりわけ小規模企業への普及が不可欠」と強調した。

「DCグッドスタート認定制度」とは

小規模企業でDCの普及が進まない背景には、第一に導入手続きや初期コストへの負担懸念がある。加えて、担当者が自己責任で老後資産を運用して準備するDCという制度を説明できるだけの専門知識や体制を十分に整えられないことも大きなハードルとなっている。

そこで昨年、同協会により、小規模企業を支援する目的で創設されたのが「DCグッドスタート認定制度」だ(後援:キャピタル・インターナショナル)。

同制度は専門家のアドバイスのもと、適切な手順・運営体制でDCを導入した小規模企業を「DCグッドスタート」と認定するもの。初年度は従業員10〜30名規模の企業を中心に全国40社が認定を受けた。2年目となる今年も認定企業に対して認定証と認定ロゴを発行するほか、助成金として1社につき20万円を交付する(年度の交付上限に達し次第終了)。

キャピタル・インターナショナルの代表取締役社長 小泉徹也氏は、「職場を通じてDC制度を提供することは半自動的に資産形成を進められ、かつ継続できる環境をつくることにつながる。DCは一定の年齢まで引き出すことができないため長期で積み立てられる環境にもなる。既に制度はあるので環境をどう広げていくかが課題」とコメント。「長期の資産形成を日常に根付かせ、普通の生活の一部にしていく。その取り組みとしてこれからもDCグッドスタート認定制度を支援していきたい」と後援への想いを語った。

2027年度認定の応募期間は2026年12月15日~2027年2月15日で、認定企業は2027年3月下旬に決定・通知される。助成金の支給は2027年4月頃を予定している。

●参考:DCグッドスタート認定2027