「節約していれば何とかなる」を信じていた

また教育費の備えについて、裕子さんには後悔があるといいます。子どもが小さい頃、学資保険に入らなかったことです。

「何となく入りそびれて。夫も『節約していれば何とかなるよ』という考えだったので、私もそうなのかな、まあ夫に任せればいいなという意識でした」

もちろん学資保険に入っていなければ教育費を準備できない、ということではありません。預貯金などで必要なお金を計画的に用意する方法もあるでしょう。裕子さんの後悔も、話を聞いていくと、保険という商品の選択だけにあるわけではありません。

子どもが何歳になるまでに、いくら用意しておくのか。2人分の教育費を、どのように分けて確保するのか。夫の言う「何とかなる」の中身を、具体的な数字で確かめないまま来てしまった。それが、今の不安につながっているのです。住宅ローンを払い、日々の生活費を出し、塾代も払う。目の前の引き落としには対応していても、その先に必要なお金まで準備できているかどうかは、別の問題でした。

「夫に任せていたし、疑いもしませんでした。でも、受験が近づいてから、あのお金も、このお金も必要だと気づいて。今さらながら、こんなに行き当たりばったりというかふわっと中学受験を始めてしまったことを苦々しく思いましたね」

●綱渡りの家計のなか、小6の夏に息子さんの成績が急降下。後編【「私は指輪を売ったのに」夫は部下に2万円をポンと…中学受験の課金をめぐる夫婦の大喧嘩】で、危機に直面した夫婦の顛末に迫ります。

※プライバシー保護のため、内容を一部脚色しています。