<前編のあらすじ>

世帯年収約900万円の共働き夫婦・洋子さん(仮名・44歳)と幸一さん(仮名・46歳)。

中高一貫校出身の洋子さんにとって、娘たちの中学受験は「当然の選択」でした。洋子さんは幸一さんに「最初は月3万円くらい」と説明し、前知識のなかった幸一さんはそれを信じて特に反対しませんでした。

しかし塾代は学年が上がるにつれて跳ね上がり、幸一さんはついに「こんなにかかるなんて聞いていない」と限界を迎え、夫婦の言い争いに発展しました。

●前編:「こんなにかかるなんて聞いていない」中学受験の“課金地獄”に悲鳴…世帯年収900万で家計破綻に瀕した夫婦の大誤算

教育費が家計を圧迫し始めた…狂った家計の歯車

小学4年生のうちは平和でした。塾代はかかるものの、何とかやりくりできます。しかし小学5〜6年生になると様子が変わります。

幸一さんは次第に恐怖を感じるようになります。ネット銀行の残高を見るたびに、現金が減っていくのです。積み立てNISAや国債などで運用しながら、普通預金として300万円ほど残していましたが、それがみるみる目減りしていきました。

幸一さんは会社へは水筒とおにぎりを持参し、昼食代は1日350円以内。家族での外食は月1回のサイゼリヤでした。

「頑張って働いているのに、この生活水準はバランスが悪すぎるのでは……」

そんな思いが頭をよぎるようになっていたと言います。

一方、洋子さんにも思うところがありました。近年の大学受験は大きく変化しています。
総合型選抜や学校推薦型選抜が増え、一般入試の割合は減少。かつてのような受験システムではなく、情報や環境の差が結果に影響するようになったと感じていました。

先輩ママたちが口にする「少子化なのに、一般入試の割合が減少して、MARCHや早慶の一般入試は昔より難しい」という言葉にも不安を感じていました。