繰上げ受給で収入の足しにしたい

毎年誕生月に届いていた「ねんきん定期便」には、65歳からの老齢年金の見込額が書かれていました。年額で、老齢基礎年金が80万円、老齢厚生年金が10万円、合計90万円と表示されています。

「今は遺族年金があるけど、65歳からこれも受け取れるってことかな」

と、雅代さんは思うようになります。

さらに、60歳になると、老齢年金を繰上げ受給することも可能と聞きます。繰上げした場合は減額率に応じて減額されてしまいますが、減額率が1カ月0.5%から0.4%になって繰上げしやすくなったことも知りました。

「繰上げをすると減額されるけど、それでも収入の足しになるならありかな」と、雅代さんは繰上げ受給を考えるようになり、60歳になると早速、年金事務所で繰上げの件を相談します。

「繰上げの減額率も0.5%ではなく、0.4%になって繰上げしやすくなったと聞いています。65歳からの老齢年金を60歳になった今繰上げすると、30%(0.5%×60カ月)減額ではなく、24%(0.4%×60カ月)減額ですよね。遺族年金やパートの収入だけだとやっぱり少ないので、老齢年金も繰上げで受け取れればと思っているのですが」と、雅代さんは窓口の職員に伝えました。ところが……。

●繰上げ受給についての年金事務所の回答とは? 後編【年165万円もらえるはずが19万円も損をしてしまう…年金事務所職員が「やめたほうがいい」と告げた「年金のもらい方」】では、繰上げした老齢年金と遺族厚生年金の関係について詳しく解説します。

 

※本記事に登場する人物の名前はすべて仮名です。

※プライバシー保護のため、事例内容に一部変更を加えています。