モーニングスターがまとめた2026年8月末の国内投資信託市場の純資金流入額は2兆1346億円と、前月から約5600億円減少したものの、3カ月連続で2兆円超を維持した。純資産総額は前月比約7兆円増の211兆9705億円(前年同月比38.14%増)になった。
「世界株式型」が増加の一方、「国内株式型」は半減!?
資金流入額を資産別でみると、「世界株式型」(約1兆5328億円、前月は約1兆6981億円)、「国内株式型」(約2884億円、同約5560億円)、「バランス型」(約1729億円、同約2185億円)、「その他」(約489億円、同約1221億円)の順に資金を集めた。「世界株式型」は純資金流入額全体の約7割を占めた。また、「国内株式型」は純流入額が前月比で約半減した。「『その他』に含まれる日本株式を対象とするブル型ファンドから資金流出がみられた」とモーニングスターは注目している。
一方、資金流出では「世界REIT」が約201億円の流出で、12カ月連続のマイナスになった。直近1年の流出額は約2435億円と資産別では唯一の資産流出となっているカテゴリーになっている。
8月末時点の純資産残高は資産別では「世界株式型」が約127兆1437億円(前年同月比43.81%増)、「国内株式型」が約28兆6565億円(同55.27%増)、「バランス型」が約24兆547億円(同29.05%増)、「世界債券型」が14兆2317億円(同6.19%増)の順だった。株高の影響によって「国内株式型」「世界株式型」の純資産残高が大きく伸びている一方、「バランス型」や「世界債券型」の伸び率は全体の伸び率を下回っている。現在の投資信託市場が「株式型」の残高の伸びに支えられて成長していることがわかる。
国内株式の流入額は「野村構造変化日本株ファンド」などがけん引
8月の純資金流出入額を資産別・カテゴリー別でみると、「世界株式型」には9カ月連続で1兆円を超える純流入額になっている。前月に続いて全体の月間ランキングでは純流入額上位10本中7本を「世界株式型」が占めた。また、分配型ファンドへの需要も根強く、上位10本のうち3本が毎月決算型になった。流入の中心は引き続きインデックス・ファンドで、インデックス・ファンドの純流入額は1兆177億円と3カ月連続で1兆円を超え、「世界株式」の流入額全体の66.39%を占めている。
一方、アクティブ・ファンドでは「グローバル」が約5544億円の資金流入で他を圧倒している。「アジア・オセアニア」は約369億円の資金流出となり、前月(493億円の流出)に続いて流出金額が大きくなっている。「米国」は約96億円の資金流出で12カ月連続の資金流出を記録。「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース(為替ヘッジなし)予想分配金提示型」(設定はアライアンス・バーンスタイン)から約306億円の流出が生じたことが主因で、モーニングスターは「単一ファンドの動向がカテゴリー全体の純流出入を左右する形が続いている」とその影響の大きさに注目している。
「国内株式型」の8月は日経平均が堅調に推移する中だったが、純流入額は前月比2675億円減の2884億円となった。7月31日に1000億円超の大規模で新規設定された「野村構造変化日本株ファンド」(設定は野村アセットマネジメント)が約301億円を集め、「ノムラ・ジャパン・オープン」(野村アセットマネジメント)も約296億円の純流入額となるなど、アクティブ・ファンドで「大型」に分類されるファンドが資金流入の主力になっている。アクティブ・ファンド全体の流入額は月間で約2000億円となり、インデックス・ファンドの約883億円を2倍以上も上回っている。
「バランス型」の純流入額は1729億円と引き続き高水準を維持した。バランス型カテゴリー内では「積極型」が前月比約300億円減となったものの、1166億円流入と、流入を主導した。また、7月に新規設定された「安定型」の「あおぞら・新グローバル分散ファンド(限定追加型)2026-07」(設定はあおぞら投信)が224億円の純流入となり「安定型」カテゴリー内で資金が集中した。
執筆/ライター・記者 徳永 浩

