1Q決算は一転「売り」、株価5%安 下方修正が嫌気、中東情勢が重荷

続く今期(27年3月期)の第1四半期決算は、対照的に売り材料となりました。取引時間中に公表すると、株価は前営業日比7.8%安となる一時3520円まで下落し、終値でも同5.7%安となる3601円まで値下がりします。

売りを誘ったとみられるのが、通期業績予想の下方修正です。期首時点では中東情勢の悪化を織り込んでいませんでしたが、改めて24億円のコスト増を予算に含めました。追加策で吸収を図るも、予想営業利益は期首比で10億円の下振れとなる175億円へ減額しています。10億円の減額は、全額が香辛・調味加工食品事業で生じる計画です。

この下方修正により、営業利益は前期比1.4%増から4.1%減へと、一転して営業減益となる見通しとなりました。一方、売上高と純利益に変更はなく、予想は据え置かれています。

【ハウス食品グループ本社の業績予想(27年3月期)】
・売上高:3225億円(前期比+1.7%、前回予想からの修正なし)
・営業利益:175億円(同-4.1%、-10億円)
・純利益:170億円(同+131.0%、修正なし)
※同第1四半期時点における同社の予想(前回予想:26年3月期)

​出所:ハウス食品グループ本社 決算短信

営業利益は前期(26年3月期)も減益でした。計画どおりなら、営業減益は2期連続です。ハウス食品は今期から構造改革に着手していますが、中東情勢への対応も迫られている状況です。

ハウス食品グループ本社の業績(2017年3月期~2027年3月期)

出所:ハウス食品グループ本社 決算短信より著者作成
 

なお、今期第1四半期の実績は売上が前年同期比0.7%減、営業利益は同17.1%増、通期予想に対する進捗率は売上が23.3%、営業利益が22.9%と、やや低調な滑り出しです。第2四半期以降、中核の香辛・調味加工食品事業では業務用スパイスで価格改定を実施するほか、苦戦している海外食品事業は米国でコスト削減などの構造改革を進め、目標達成を目指します。