「カルテが存在しているか」が分からない

「以前、ネットで『初診日の証明が必要』という情報を見て、長女は『受診は30年以上も前だから、病院で証明してもらえるわけがない。そもそもそんな昔の病院は潰れてしまっているはず。家の中には当時の証拠書類は何も残っていない。もう駄目だ』といっていました。それは本当なのでしょうか?」

「確かに、障害年金では初診日の証明は文書ですることになっています。具体的には受診状況等証明書という書類を病院で書いてもらいます(※初診と現在の病院が同じであれば、初診日の証明は診断書で行う)。今もその病院に当時のカルテが残っていればよいのですが、カルテの保存期間は原則、終診から5年となっています。つまり、最後に受診してからその後の受診がないまま5年がたつと、カルテは破棄してもよいことになっているのです。当時のカルテが残っていなければ、初診日の証明書を病院で書いてもらうことはできません」

「ずいぶん昔の話ですし、初診日の証明書を入手することは難しそうですね……。やはり長女は障害基礎年金がもらえないのでしょうか」

母親はがっくりと肩を落としました。

念のため、筆者は次のような質問をしてみました。

「病院に確認し、当時のカルテは破棄されていた、ということでよろしいでしょうか?」

すると意外な答えが返ってきました。

「いいえ、病院には確認していません。長女が最初から諦めてしまっていたので、何もしていません」

「そうだったんですか。病院には確認していないのですね」