「今は買わない方がいいのでは?」「もうすぐ下がるかも」
ニュースを見るたび、そう感じて投資を先延ばしにしていませんか。

中東情勢の不安定化や、日経平均株価の史上最高値更新など、不安と楽観が入り混じる中で、投資を決断するのは簡単ではありません。

ただ、短期間で億り人やFIRE(経済的自立と早期リタイア)をめざすわけでないなら、「一番良い買い時」を当てようと悩み続けること自体が、かえって投資のチャンスを遠ざけているのかもしれません。

投資のタイミングで迷う理由

投資のタイミングに迷ってしまうのは、私たちが「買ったときの価格」を、気にしすぎてしまうからです。

株価が1,000円のときに買っても、翌日に1,050円になることもあれば、950円に下がることもあります。たとえ売るつもりがなくても、買値を下回ると「タイミングを間違えた」と感じる人は多いでしょう。

これは、気に入った服やガジェットを買った翌日にセールが始まったときの感覚に近いかもしれません。ただ違うのは、服であれば時間が経つにつれて価格の記憶が薄れたり、使用感に満足を覚えるといったことがあるのに対し、投資では「いくらで買ったか」が、売るときまでついて回るという点です。

少しでも「安く買って、高く売る」という成功体験を手にしたいからこそ、私たちは完璧なタイミングを探そうとしてしまいます。そしてそれが、なかなか一歩を踏み出せなくさせてしまっているのです。

下落が怖いと積立投資に落ち着く

こうした人間の心理を踏まえて、広くお勧めされているのが積立投資です。

積立投資とは、毎月や毎週などに一定額をコツコツ投資するという投資テクニック。一度にまとまったお金を投資する一括投資とは違い、投資のタイミングに気を回さなくていいと、資産形成層を中心に支持を集めています。

例えば一括投資の場合、まとまった資金を一度に投じるため、100万円を投資して翌日に10%下がれば、1日で10万円の評価損が生じることもあります。一方で、積立投資では毎月1万円ずつのように資金を分けて投資するため、投資の初期段階での値動きによる影響は、一括投資に比べると限定的です。

一括投資と積立投資の価格下落時の影響のイメージ
 
 

価格が上がった時には、逆に「一括投資の方がよかった」ということになりますが、どう動くかは分からないですし、数ヵ月後に大きく下げる可能性もあるため、一括投資では心理的な負担が大きくなりがちです。

その点、積立投資の場合は下落しても損失が相対的に少なくなりやすいので、結果として始めやすく続けやすい方法だと言われています。