年金記録に載っていない合算対象期間

実際、彰さんの老齢年金の請求書に書かれていた受給資格期間は222月で、300月未満でした。

仮に、彰さんが70歳まで5年間(60カ月)厚生年金に加入して厚生年金保険料を掛けた場合でもその60月も足せますが、それでも合計282月。300月には足りません。

ただ、これで300月を満たせないかというと、実はそういうわけでもないのです。

300月に達するかどうかについては、年金記録に載っていない合算対象期間が他にないか、確認する必要があります。

20歳以上60歳未満の人は原則として国民年金への加入義務があります。しかし、20歳以上60歳未満でも、例外的に国民年金に加入義務がない期間・加入できない期間もあります。合算対象期間は、そうした加入義務がない期間や加入できない期間で未加入だった期間、また、加入義務がない中で任意に加入しても未納だった期間などが対象となります。

1991年3月までに大学など一定の学校に通っていた場合、20歳以降60歳未満の学生期間には国民年金への加入義務がありませんでした。そのため、当該学生期間は合算対象期間に含まれます。

これは昼間部などが対象となり、加入義務のあった夜間部や通信制は対象となりません。

彰さんは昼間部の大学生だったので、20歳以降の学生期間があり、その間、年金は未加入でした。

ただ、その20歳以上60歳未満の大学在籍期間がどれくらいあるかで、合算対象期間の算入月数が決まります。また、留年していても、中退していても、在籍した事実があれば対象になります。

そのため、その在籍期間がどれくらいあるかを確認するため、職員は大学の在籍証明書を取りよせるように言ったのでした。