<前編のあらすじ>
郁子さんは今年3月に65歳になったばかり。ちょうど9年前に、会社員だった夫・孝志さんを亡くしました。以来、遺族厚生年金を受給しています。ほか、月8万円程度のパート収入があります。
郁子さんは遺族厚生年金を受給していたので、老齢年金は受給できないと思っていました。
ただ、65歳になった後、6月の年金支給日に振り込まれた金額を確認したところ、年金が月9万円に減っていました。
納得のいかない郁子さんは、確認のために、年金事務所を訪問したのですが……。
●前編:「たったこれだけで生活しろっていうの?」65歳になったばかりの女性が年金支給日に口座を確認し衝撃を受けた「驚きの金額」
「でも、65歳以降の年金は増やせます」
郁子さんは、早速年金事務所を訪れ、窓口の職員に訴えました。
「私の年金はなぜこんなに減ってしまったんですか。月9万円、年間108万円の年金じゃとても生活できません!」
これに対し、職員は冷静にこう答えました。
「でも、65歳以降の年金は、65歳以前より多い額で受け取れますよ。ただ、そのためには必要な手続きがあります」
遺族年金が減って振り込まれたのに、65歳以降は65歳前より年金が多いとはどういうことなのでしょうか。どうやら、そこには年金の受給のルールが関係していて、受給額を増やすためには手続きが必要とのことでした。
そもそも老齢年金と遺族年金の両方を受給する権利がある場合、原則として、いずれか一つを選択して受給することになります。選択しなかったほうは支給停止となります。
9年前、郁子さんは56歳でしたが、この時から郁子さんには遺族厚生年金(中高齢寡婦加算込み)の支給が始まっていました。
その郁子さんも62歳になると、特老厚を受給する権利も発生します。ただ、郁子さんはその受給の手続きをせず、そのまま65歳まで遺族厚生年金を受給してきたわけでした。
