「どうしてこんなに減っているの?」

数年前に届いた「ねんきん定期便」には、62歳から65歳になるまでの特老厚の額は年額10万円弱、65歳以降の老齢基礎年金は年額80万円弱、老齢厚生年金は年額10万円弱と書かれていました。

郁子さんは結婚前に少しだけ会社勤めをしていたので、特老厚や老齢厚生年金も表示されていたものの、額は少なかったのです。

「遺族年金のほうがもらえる額が圧倒的に多いじゃない。老齢年金の手続きは必要ないよね」と、手続きをしなかったのです。

その後、郁子さんは日本年金機構からのお知らせも見ないまま、65歳を迎えることになりました。

そんな中、65歳の誕生日から少し経った6月15日が、2カ月に1度の年金の振込日でした。年金の振込日は原則偶数月の15日と決まっていて、これまでは郁子さんの年金は、中高齢寡婦加算込みの遺族厚生年金の2カ月分・28万円ほどが2カ月に一度振込まれていました。郁子さんは今までどおりの遺族年金をずっと受給し続けると思っていました。

しかし、今回振込まれた金額は、たった18万円でした。これは2カ月分の年金なので、月額にすると、9万円しかありません。郁子さんは動揺します。

「どうしてこんなに減っているの? 65歳以降は年金が頼りなのに、たったこれだけで生活しろっていうの?」

郁子さんは年金が減った理由を確認するために、一度年金事務所へ足を運ぶことにしました。

●郁子さんの年金はなぜ減らされていたのでしょうか。後編【「月9万円、年間108万円の年金じゃとても生活できません!」パート勤務の65歳女性が直談判して判明した「本当の年金額」】では、その理由を詳しく解説します。

※本記事に登場する人物の名前はすべて仮名です。

※プライバシー保護のため、事例内容に一部変更を加えています。