稼ぐ力と「お金を残す力」は別物

生命保険の営業職には、非常に高い収入を得る人がいますが、その一方で家計管理や支出コントロールが苦手な人も少なくありません。

特に成果報酬型の世界では、「稼げばいい」という感覚になりやすく、支出の管理が甘くなりがちです。

そして、今回の中村さんのように、顧客利益よりも自分の手数料を優先した提案を行っている営業職がいることもまた事実です。本来、保険は保障や資産防衛のための商品です。それを「増える」「節税になる」といった部分ばかりを強調して販売することは、金融商品を扱う者として本末転倒でしょう。

今回は、その代償がコロナ禍によって一気に表面化しました。

そしてもう一つ重要なのは、「収入が高い=お金が残る」ではないということです。

収入が減ったとき、生き残れる人とは

特に個人事業主や法人経営者、歩合給の営業職などは、日々大きなお金を扱います。すると、数千円、数万円の支出を「大したことない」と感じるようになります。

しかし、その"小さなムダ"を放置した結果が、後になって家計を苦しめるのです。想定外の環境変化が起きたとき、生き残れるのは単に稼いでいる人ではありません。

収入が減ったときに何を削るのか、何を守るのか、どう生活を立て直すのか、これらのことを冷静に判断できる人こそ、生き残ることができます。

今回の中村さんのケースは、「稼ぐ力」と「お金を残す力」がまったく別物であることを示しています。

高収入であっても、支出管理ができなければ、環境の変化一つで生活は簡単に崩れてしまい、支出が多く貯蓄がほとんど無いというご家庭も少なくはありません。

特に経営者や個人事業主、成果報酬型の仕事では、今回のように収入が大きく減少することもあるため、平時から生活水準をコントロールしておくことが重要です。

また、保険業に限らず、顧客利益を無視したビジネスは、結果として自分自身にも跳ね返ってくることが多いものです。それは今回のようにダイレクトに経済的な損失として跳ね返ってくることもあれば、信頼を失うことで人間関係を失ってしまうなど、思わぬ形で返ってくることもあります。

どれだけ稼いでも、足元の管理を怠ればお金も信頼も簡単に崩れてしまうものです。

※プライバシー保護のため、内容を一部脚色しています。