コロナ禍でのまさかの転落劇

2020年、新型コロナウイルスの感染拡大により、世の中は一変しました。

中村さんの顧客である中小企業経営者たちも大打撃を受けます。飲食業、観光業、製造業……。多くの会社が売上を大幅に落とし、赤字へ転落していきました。

すると、これまで中村さんから高額な保険を契約していた企業から、次々に解約の相談を受けるようになります。

「資金繰りが不安で……」
「手元の預金を確保したい」

当然の判断でした。

しかし中村さんは、「今解約すると損です」「もう少し続ければプラスになります」と、自分の手数料を守ることを優先したような引き止めばかり行っていました。

解約は止まらず、中村さんの新規契約手数料は一時年間300万円程度まで激減しました。

さらに追い打ちをかけたのが、「戻入」と呼ばれる手数料の返還です。生命保険営業は、契約後短期で解約されると、既に支払われた手数料の一部、もしくは全額を営業職員が返還しなければならない制度があり、一時期その戻入金額は1000万円を超えていました。

●中村さんにはさらなる苦境が続きます。後編【借金400万円、カードローン頼みの生活…「これだけ稼いでいるのになぜ不安なんだろう」59歳トップ外交員が見誤っていたお金の本質】で詳しくご紹介します。

※プライバシー保護のため、内容を一部脚色しています。