構造改革が一服で大幅増益 自動車の不振は懸念

最後に業績の見通しを押さえましょう。

ジェイテクトは今期(27年3月期)に大幅な増益を計画します。事業利益は前期比18.9%増の900億円を見込み、過去最高を更新する見通しです。

特に注目したいのが営業利益以降の利益です。営業利益は同3.0倍、純利益は同4.2倍を
計画します。ジェイテクトは構造改革に取り組んでおり、これまで関連の費用が営業利益以降を圧迫してきました。今期はそれらの費用が緩和し、利益は大きく反発する見通しです。予想ROE(自己資本利益率)も6.2%と、前期の1.6%から大幅な改善を見込みます。

ジェイテクトの業績(2017年3月期~2027年3月期)
 
出所:ジェイテクト 決算短信より著者作成
 

主要な顧客であるトヨタ自動車は、今期のグループ生産台数を前期比10.7万台増の1000万台と予想します。しかしながら、期首時点の1000万台予想は3年連続で、直近2年度の実績は968.3万台(25年3月期)と989.3万台(26年3月期)であり、それぞれ下振れました。

国内自動車メーカーの生産は頭打ち感があり、ジェイテクトの主力事業への逆風は当面続く可能性があります。構造改革で体質改善を図りつつ、フィジカルAIや工作機械といった新たな収益源をいかに育てられるかが、今後の成長を左右する鍵となりそうです。